いらっしゃいませ!
『ポリエステル』や『ナイロン』に続いて多く使われている合成繊維の中に『アクリル』というものがあります。
冬の衣類によく使われる生地としては『ウール』が定番ですが、マフラーなどの品質表示を見ると意外に『アクリル』を使っているものが多いのを知っていましたか?
とても似ているのでウールだと思い込んでいたものがアクリルの場合もあります。
ウールは皆さん何となくどういうものか知っているのですがアクリルについては知らない方が多いと思います。
今回はそんな意外に多く使われている合成繊維『アクリル』の特徴や手入れ・洗濯方法について紹介したいと思います。
もくじ
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アクリルとは一体何?

ではまずアクリルそのものについて軽く説明します。
アクリルはナイロンと同じくデュポン社によって開発された『合成繊維』です。
天然素材のウールやコットンなどとは違い「アクリロニトリル」と言われる有機化合物を溶剤で溶かして繊維化したものを「アクリル繊維」といいます。
専門用語を並べてもなんのこっちゃ?となるので簡単に言えば『ウールもどき』です。
ウールに似た性質を持っている為冬のコートやマフラー、ニットなどに多く使われています。
ウールの特徴についてはこちらの記事をご覧ください。

アクリルの特徴
ウールという天然素材がありながらなぜ特徴の似ている合成繊維をわざわざ作る必要があったのでしょうか?
ウールに似せて作った繊維ですがやはりわずかな違いがありますので紹介していきます。
アクリルは虫に食われにくい(ウールと違う)

天然素材のウールなどは油分を含んでいる為虫に食われやすいなどのデメリットがありますが合成繊維は虫による影響がありません。
他の合成繊維にも言えますが食べかすなどがついた状態でタンスなどにしまうと虫食いの可能性はあるのであくまでもキレイな状態で保管している場合です。
アクリルは安い(ウールと違う)

ウールもどきと言っているのでウールより値段が高いと話になりません。
もちろん性質はウールに似ていますが人口的に作られているので比較的安く手に入れることが可能です。
最初はウールとアクリルは見分けがつかないのですが慣れてくるとアクリルは若干安っぽく見えてしまいます。
わたしの感覚ですが若干ふんわりとしたボリューム感がウールよりは劣っていて持った時に軽い感じがします。
あくまでもわたくし一個人の感覚なのですが…。
アクリルは保温性が高い

やはりウールに似せて作っただけあってその特徴もウールに似てる部分もたくさんあります。
アクリルは柔らかい風合いで保温性が高いのでウール同様マフラーや冬の衣類に多く使われています。
太陽や外気などに触れても劣化しない耐候性も持ち合わせているので冬のアウターなどに適しています。
アクリルは染色性に優れている
合成繊維の中では最も染色性に優れていると言われています。
これもウールとほとんど同じ特徴で色が入りやすい上に落ちにくいのですが洗濯の際心配な場合は色の移りやすい素材や大事な衣類とは別に洗濯するか、1度単体で色落ちの確認をしてみるといいでしょう。
アクリルのデメリットは?洗濯・アイロンには注意が必要?

どんな素材にもデメリットがあります。
ウールのデメリットもしっかり引き継いでいて、熱に弱く、吸水性が高いので洗濯後のケアも衣類を長持ちさせるには重要になってきます。
熱に弱い素材はアイロン掛けには少し注意が必要です。
基本的にはシワになりにく素材なのでアイロン掛けをする機会が少ないですがどうしてもアイロン掛けをしたい場合はスチームで軽く撫でるようにしましょう!
柔らかい風合いが持ち味なのですが強い熱を当てると縮んでしまって繊維が硬くなってしまう可能性があります。
心配な方はさらに当て布をしてアイロンするようにしましょう!
熱に弱い素材は乾燥の時にも注意が必要です!
北海道など雪の降る地域では冬場は外で洗濯物を干すのは困難ですよね?
そんな時に便利な乾燥器ですが熱に弱い素材を乾燥器にかけてしまうのは基本NGです。
生地を傷つけてしまったり伸ばしてしまう危険性があります。
できるだけ部屋干しでハンガーにかけず平干しするのをおすすめします。
洗濯はウールに比べアクリルの方が比較的しやすいですが、伸びやすかったり吸水性の優れているので洗濯ネットに入れてからの洗濯がいいです。
大事にしている衣類は洗濯機より手洗いがおすすめでバケツや洗面器にぬるま湯を入れて優しく洗ってあげましょう!
まとめ
- 虫に食われにくい
- 保温性が高い
- 伸縮性が高い(伸びやすい)
- 染色性が高い
- 熱に弱くアイロン・乾燥器注意
- 洗濯後のケアが必要
- ウールより安い
ウールに似せて作っただけあって特徴もウールに似ていますが「ウール=天然素材」と「アクリル=合成繊維」の違いでアクリルは虫に食われにくいなどといった少しの違いがありました。
また人口的に作れるので値段がウールに比べて安く、手に入れやすいのも特徴的です。
マフラーや冬の衣類によく使われているのはウールと同等の性質を持ち合わせているからだったのです。
しっかり素材の特徴を把握して間違った手入れ方法で大事な服の寿命を縮めないように気を付けましょう!
ありがとうございました!またお越しくださいませ!