いらっしゃいませ!
怪我や病気の影響で筋肉がどんどん衰え、急に身近な家族が寝たきりになってしまうこともあるかもしれません。
寝たきりの人を寝返りさせることは力のある男性であれば簡単ですが力の弱い女性だと自分自身に負担がかかる可能性があります。
また、間違った寝返りをさせると相手にも負担がかかり場合によっては更に悪化させる危険性もあります。
今回はそんな寝たきりなってしまった大きな体の人を負担なく簡単に寝返りさせる方法について紹介したいと思います。
もくじ
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誰でも簡単に寝返りをさせる5つのポイント
女性に限らず男性でも力の弱い人はいます。寝返りをさせるには実は力は必要なく、ポイントを抑えればどんな大きな体の人でも簡単に寝返りをさせることができます。
①介助者は寝返りをさせる方向に立ってベッドに片膝をつく。

利き足を乗せるとやりやすいです。
②介助される方の足を片方ずつゆっくりと立てる。


両足を一度に曲げるのではなくゆっくりと片足ずつ曲げましょう。
③介助される方の両腕を組む。

腕を組むのが大変な場合は手伝ってあげましょう。
④顔を寝返りをうつ方向に向ける。

無理やりやると首を痛めるので無理のない範囲で向いてもらいます。
⑤肩と膝に手を当て、ゆっくりと寝返りをうつ方向(手前側)に引く。


- 腕を組んだり、膝を曲げるなどベッドとの接地面が小さいほど動かしやすい
- 寝返りを打つ方向を向くことで重心移動させやすい
足や肩などに痛みがある場合は無理に行わないようにしましょう。しっかりと寝返りをさせる方の顔を見ながら無理がかかってないか確認しながら行うことが重要です。
この簡単に寝返りをさせる技術は『ボディメカニクス』とも呼ばれ様々な分野で使われています。
『ボディメカニクス』についてはこちらをご覧ください。

寝たきりの人を寝返りさせる必要性とは?
ではなぜ「寝返りをさせる必要があるのか?」考えていきたいと思います。
腰や背中などに負担がかかる

皆さんはずっと立っているとどこが疲れてきますか?
真っ先に疲れてくるのは体重を支えている「足」次に「腰」などが疲れてくると思います。
疲れてきたら椅子に座って休みます。ですが今度はずっと椅子に座っていたらどこが疲れるでしょう?
そう!「お尻」ですよね?
人間は体重を支えている部分(地面や椅子などに接地してる部分)にかなり負担がかかっています。
体重の重さによっても負担のかかる強さは様々ですが常に体重を支えるということはかなり辛いことなのです。
寝たきりの方はベッドに仰向けの状態でずっと身動きも取れません。
そうすると先ほどのようにベッドに接地してる腰や背中など背面の部分に常に体重がかかった状態になっています。
寝返りをさせることで体重がかかる部分を変え、身体への負担がかなり減ります。
血液などの循環が悪くなる
人間は動くことで血液やリンパ液が正常に循環しています。
ですが寝たきりで常に同じ部分に体重がかかるとうまく循環がすることが出来ず動脈や静脈、心臓などあらゆるところに影響を及ぼしかねません。
一般的に『床ずれ』と言われる症状がこのことで私たちはこのような血液等の循環を正常に行う為に自然に寝返りをうっているのです。
身体が歪んでしまう

常に同じ姿勢で寝ることは身体の歪みの原因にもなります。人間の頭は平均して約8キロくらいあると言われています。
8キロの重りを常に持てと言われたらかなり辛いですよね?頭を支えるのに頚椎(けいつい)や椎間板(ついかんばん)や筋肉にかなりの負担がかかっています。
寝返りをすることはその歪みの改善にもなるといわれています。筋肉や骨を休ませるのにも寝返りは重要なのです。
温度の調整ができずに汗をかいてしまう

背中がずっとベッドにくっついていると温度調整ができずに汗をかき、そのままにしていると背中が痒くなってかぶれたりしてしまいます。
寝返りをすると空気の通り道ができるのでそれによって汗をかくのを防いだり、肌のただれの原因を予防することができます。
寝返りは2、3時間くらいに1回のペースで行いましょう。
まとめ
たかが寝返り一つですが寝たきりは色々な病気を引き起こす要因にもなりかねません。
私たちが普段何気なく自然に行なっている行動も実は一つ一つに意味があって重要な事があります。
今回紹介した寝返りの方法はただ大きい人を寝返りさせるときだけではなく介護でもかなり役に立ちます。
オムツを取り替える時やシーツ交換の時、着替えなどにも役立つので是非覚えておいてください。
ありがとうございました!またお越しくださいませ!